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古紙四方山話

第45回 シュレッダーにかけられた紙

機密文書の処理については、当社が扱っている機密文書が入った箱ごと溶解処理するいわゆる「王子コドレスシステム」以外に、目の前で即座に機密の抹消をするシュレッダー装置を利用した方法が普及しています。そこでシュレッダーにかけられた紙、即ち、シュレッダー古紙について今回はお話しましょう。


個人情報保護法が2005年4月施行され、その前後からシュレッダー装置の販売が急増しました。2005年にはそれまでの5年間平均の2.5倍の販売台数を記録したそうです。シュレッダー装置で処理する方法も現在ではかなり多様化しています。オフイスでシュレッダー装置を自前で揃えるのが中心ですが、古紙問屋がシュレッダー装置をトラックに載せ、出張細断するケースも着実に増えています。
そのシュレッダー古紙の年間発生量は約36万トン、東京23区で44千トンと推計されています。((財)古紙再生促進センター会報2009年3月)


シュレッダー装置でのカットする方法もいろいろあるようです。

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第41回 機密古紙処理について、お客様の声

王子板紙江戸川工場が機密古紙溶解処理事業を始めたのは2006年10月でした。早いもので2年8か月が経過しました。この間、弊社は皆様が保管している大事な機密書類、機密文書をお預かりし、江戸川工場の機密室に届ける業務を担当してきました。
 今回は、この事業を始めてからこれまでの間、どのような評価を頂戴してきたのか、お客様から代表的な生の声を採り上げてみました。


その1. 機密文書の溶解に立会った (株)O出版社A様からの声

このたびの機密文書溶解処理の立会いを通して、機密文書の回収から溶解処理までの全工程を拝見し、お預けした機密文書BOXが一切開封されることなく処理されることを確認できましたことで、依頼をさせていただくことへの一層の安心に繋がりました。
クリップやファイル付きでも分別せずに依頼でき、そのまま再生処理されることは、非常に効率的であると感じました。また、稀に分別できないようなものが含まれていることもあり、そうなると処理工程において非常にロードがかかってしまうというお話を伺いましたので、依頼をさせていただく際にはその点にも注意をしようと思いました。
環境問題への取り組みが注目されているなか、溶解された紙類をリサイクルすることにより資源を守ることの大切さを改めて実感しました。
このたびは大変貴重な機会をいただけましたこと、また立会いの際にお世話になりました皆さまにはご親切にご案内いただき誠に感謝しております。ありがとうございました。

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第39回 国の機密文書処理

 「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(平成12年法律第100号。)第7条第1項の規定に基づき、平成21年度における環境物品等の調達の推進に関する基本方針が今年2月に閣議決定されました。ここでいう第7条第1項では、各省庁の長及び独立行政法人等の長が、毎年度、「環境物品等」の調達方針を作成する、というものです。

 
 閣議決定のなかで機密文書処理についての記述がありましたのでご紹介します。要約しますと、国の機関で発生する機密文書は機密漏洩に対する適切な対策を講じたうえで、製紙原料として利用すること。即ち、「紙のリサイクル」を義務付けています。


平成21年2月閣議決定「機密文書処理」の一部分を引用します。


機密文書処理
【判断の基準】
1.当該施設において排出される紙の種類や量を考慮し、施設の状況に応じた分別方法及び処理方法の提案がなされ、製紙原料として適切な回収が実施されること。
2.機密文書の処理にあたっては、排出・一時保管、回収、運搬、処理の各段階において、機密漏洩に対する適切な対策を講じたうえで、製紙原料としての利用が可能となるよう次の事項を満たすこと。
 ア.古紙再生の阻害となるものを除去する設備や体制が整っていること。
 イ.直接溶解処理にあたっては、異物除去システムが導入された設備において処理されること。
 ウ.破砕処理にあたっては、可能な限り紙の繊維が保持される処理が行われること。
3.適正処理が行われたことを示す機密処理完了証明書を発注者に提示できること。


【配慮事項】
1.機密文書の発生量を定期的に集計し、発注者への報告がなされること。
2.紙(印刷・情報用紙及び衛生用紙)として再生可能な処理が行われること。
3.運搬にあたっては、積載方法、搬送方法、搬送ルートの効率化が図られていること。
4.可能な限り低燃費・低公害車による運搬が行われること。

 
 引用は以上ですが、国の機関が機密文書については廃棄・焼却等ではなく明確に「リサイクル」の考え方を打ち出したことから、いずれ地方公共団体もこれに追随するものと考えられます。


 当社は平成18年11月から機密文書処理事業を行っています。実際に製紙原料として利用する王子板紙(株)江戸川工場の処理設備では国の機密文書処理に関する【判断の基準】【配慮事項】に記載された内容を充足する設備を有し、かつ、適切な運用を行っています。

第31回 機密文書処理

 早いもので王子板紙株式会社 江戸川工場に機密文書を処理する設備ができてこの10月で2年が経過しました。当社は王子製紙グループ企業としてこの機密古紙の仕入れ部門を担当していますが、この間、受入態勢の見直し、設備の改善等の試行錯誤の結果、お陰様で多数のお客様の支持を得てご利用頂いています。
(お問い合わせ:王子斎藤紙業株式会社 東京営業所、TEL:0120-543-954)
今後は更に利便性を高め、ますますご利用頂けるよう努力してまいります。


丁度、このタイミングで日経産業新聞の「拠点焦点」というコラム(2008-11-7付)でこの設備の紹介をしておりました。以下記事を引用します。


機密文書、漏らさず処理  王子板紙の江戸川工場
東京の下町、旧江戸川沿いにある王子製紙グループの王子板紙(東京・中央)江戸川工場。この工場の売り物は、企業や官公庁が廃棄する重要書類、いわゆる機密古紙を処理する特殊行程「王子コドレス」だ。機密文書リサイクルシステムの英語の頭文字を、CODORESとつなげた。
製紙工場では通常、荷おろしなどを屋外で行う。そのため古紙が風で飛散したり、作業員の目に触れたりし、情報の漏洩(ろうえい)につながる懸念がある。王子コドレスは外部の目を一切遮断した専用棟ですべての作業を行っている。
機密文書は出す側としては分別などの手間をかけにくいし、箱詰めされた状態でそのまま最終処理してほしいもの。コドレスでは、古紙をミキサーで水と混ぜて溶解する時に、バインダーなどの金属類を比重の差を利用して自動的に分別するため、箱から出す必要がない。他の製紙会社で地方工場で同様の仕組みを導入する例はあるが、都内ではここだけという。
処理後は白板紙の材料として菓子などのパッケージに配合される。企業や役所の情報管理に対する意識が高まるにつれ、需要は最近、急速に伸びているという。


江戸川工場

第7回 機密文書のリサイクル -その2

 前回に引続き王子古紙パルプセンター(株)東日本調達部江戸川駐在の諸隈令介マネージャーが「紙パルプ技術タイムス2007年6月号」に掲載した「王子コドレスによる機密文書リサイクルの取組み」についてご紹介しましょう。今回は「王子コドレスの特徴」について、です。


2.王子コドレスの特徴


 (1)屋内密閉型の機密文書専用処理設備
王子コドレスの処理設備概要の写真を示す。(弊社ホームページを参照願います:王子コドレス→江戸川工場のご紹介→機密書類の回収から溶解まで)
 機密文書発生元のユーザーへの機密保守に対する安心感を高めるために、再生処理が行われる場所は機密文書専用の溶解設備のみがある建物内となっている。建物の面積は約540平方メートル(縦X横;30X18m)で、大型車(15t車)でも専用処理室内にて進入・荷降しが可能である。建物のトラック出入口はシャッターで外部から完全に遮断され、受入・処理工程も限定された作業関係者以外の目に触れることはない。
 また当設備は機密文書専用のため他の古紙を仕込むことはなく、処理立会いに来られるユーザーは自社の機密文書が、間違いなく書類が1枚も残らず完全に処理されたことを目視にて確認することができる。
 現在、当工場を機密文書処理先として採用いただいたユーザーから一番高く評価されているのが、この専用建物と専用設備である。
 通常、製紙工場では古紙荷降し・仕込みを行う重機の作業スペース確保のため古紙溶解現場はオープンエリアとなっている。そのために誰でも溶解現場への出入りが可能に見え、また機密文書の運搬・仕込み作業の際に段ボール箱が破損して中身の書類が飛び出し、突風などによって重要書類が紛失したり、工場外にまで飛散して情報が漏洩するのではないかという不安感を機密文書発生元の企業に与えていた。
 当工場も従来、オープンエリアにある既存設備にて機密文書処理を行っており、文書管理のセキュリティーが厳しい企業から機密文書処理先として採用されることが難しかったが、そうしたユーザーの不安感を解消したのがこの屋内密閉型の専用処理設備である。


 (2)ファイル・バインダー付き書類もまるごと処理
 機密文書が入っている段ボール箱を一切開封することなく再生処理するため、書類内容が第三者の目に触れることは決してない。また従来はバインダーやファイル類など紙以外のものが混入している書類については再生処理が不可能だったため、機密文書処理も紙以外の異物混入有無を確認するために段ボール箱の開梱を行っていたが、今回新設した機密文書専用の処理設備により、紙以外の異物が混入していても再生処理が可能となった。
 この設備により段ボールを未開封のまま再生処理を行うことをユーザーに対し約束できる体制ができあがったために、処理現場にまで立会いに来られないユーザーに対しても安心・信頼感をもっていただくことができ、作業の観点からは機密文書発生元のユーザーでの異物除去を行う手間を省くことが可能となった。


 (3)都内唯一の製紙工場・処理能力10t/h
 処理場所が都内(江戸川区)であるため機密文書持込みユーザーに対しては、輸送時間・輸送距離・輸送コストを大幅に短縮できるメリットがある。
 この設備は1時間当り10tの書類を再生処理する能力を有しているので、機密文書処理の立会いに来られるユーザーの移動時間を含め拘束時間を大幅に短縮することができる。 
 また各ユーザーとのヒアリングの結果、機密文書処理の問題点の一つとして「処理にかかる時間が不明確」との声が多かったため、当工場では機密処理について予約制を取り入れた。大型車で10t前後の機密文書を持ち込んだ場合、若干の順番待ちや荷降時間を含んでも入場から出場まで70分前後で現在のところ行っている。
 予約制について、ユーザーからは拘束される時間の減少、運送業者からは輸送に使用する車輌効率の大幅な改善が期待されることから好評を頂いている(従来はトラック1台を丸1日確保していたが、江戸川工場を利用することにより1日2回転が可能になったなど)。


 (4)製紙マシン突発停止時でも処理可能
 機密文書処理のユーザーにとって一番頭が痛いのは、処理先である工場のマシンが突発的なトラブルにより停止してしまい、文書処理が中断してしまう事態である。ユーザーによっては、処理先での一時的文書保管も不可・必ず立会い者が処理終了するところまで見届けるのが絶対条件のところもあり、そのようなユーザーはマシンが復旧するまで深夜にわたって製紙工場に待機しなければならないことになる。
 当工場では、マシン突発停止時においても機密文書処理を可能とするため、機密文書専用の高濃度チェストタンク(500平方メートル)を新設し、突発的に機密処理が中断するというリスクを最小限に抑えている。



 以上が引用です。
機密文書の処理技術は着実に進化しており、安心してお任せいただけるシステムになっていることが窺えます。
また、これまで製紙工場が直接機密文書の処理に関った場合、ともすれば工場の操業が優先になり、お客様の要望にこたえられないケースがありました。しかし、まったく発想を変え、「お客様の要望を第一」に考えた事業として、お客様がこっそり廃棄したい機密文書・機密書類を迅速に処理し、資源の再生を図ることに成功しているといえます。
お手元の機密文書・機密書類の処理にお悩みの方、王子斎藤紙業にご相談下さい。

第6回 機密文書のリサイクル -その1

 当社が王子古紙パルプセンター株式会社から王子板紙株式会社江戸川工場での機密文書処理に関る仕入業務を任されたのはおよそ2年前のことでした。待ちに待った設備が昨年10月に完成し、当社が本格的に機密文書・機密書類を集めだして早いもので10ヶ月になります。現在は外部の目に触れたくない機密情報を素早く確実に処理する業務に慣れ、お客様にご満足を頂いております。
 このブログをご覧になった方で機密文書・機密書類をこっそり処理したいと思っていらっしゃる方は当社のホームページの手順に沿ってお申込み下さい。


 ここで機密文書を処理することについて王子古紙パルプセンター株式会社・東日本調達部江戸川駐在の諸隈令介マネージャーが「紙パルプ技術タイムス2007年6月号」にこの取組についての詳細を載せています。2回にわたってご紹介しましょう。今回は設備導入の経緯について。


王子コドレスによる機密文書リサイクルの取組み」
Confidential Document Recycling


1.設備導入の経緯
 王子製紙グループでは環境との調和を経営の重要課題の一つと位置づけ、植林事業や古紙資源の一層の活用を進める「森のリサイクル運動」および「紙のリサイクル運動」を積極的に展開している。
 「紙のリサイクル運動」展開にあたり、日本の古紙回収率が限界に近づくなか、新聞や段ボールのような一般古紙と比較してリサイクルの遅れているオフイス古紙の回収率アップとその使用を検討し続けてきた。
 そうしたなか、個人情報保護法の施行および企業のCSR(企業の社会的責任)に対する意識の高まり、また環境ISOの取得による環境保全への取組みが強化されるようになったことで、オフイス古紙はもとより機密文書に対するリサイクルへの需要が高まってきた。
 機密文書のリサイクルは機密保持の観点からシュレッダー品が多く混入しており、再生原料としての品質上の問題、又機密文書を第三者の目に触れることを防ぐため、「段ボールは未開封」という条件が多い。このため段ボール箱ごとパルパーに投入する必要があり、品質確認が出来ないという問題があった。したがって、そのリサイクルは他の紙製品と比較して品質上の制約がないトイレットペーパーを生産している製紙工場を中心に進められてきたが、先述の通り機密文書のリサイクル需要が増大している状況下、「オフイスで発生する機密文書」は相当量が焼却処理されているのが実情であると思われる。
 王子製紙グループとしては「資源を大切にし、環境を守る」観点から、こうしたニーズに対応すべく2006年11月に王子板紙江戸川工場(東京都江戸川区)にて機密文書専用の溶解処理設備を立ち上げ、機密文書リサイクル事業「王子コドレス」(コドレスとは Oji Confidential Documents Recycle System の略) を開始した。当工場にて溶解処理された機密文書はティシュボックスや菓子箱などのパッケージの白板紙に再生される。
 江戸川工場は現在では都内唯一の製紙工場であり、国内最大の機密文書発生地である東京都心にもっとも近い立地有利性をアピールしながら、機密文書のリサイクル処理量の増大に努めている。
ちなみに、 江戸川工場の主要生産品目はコート白ボール(銘柄;UFコート、UFマニラ)で用途はティッシュ・ラップ・菓子・薬品・飲料品などのパッケージ、絵本、各種ディスプレイである。
また、 江戸川工場の白板紙製造設備能力を下記に示す。


マシンNo.  5
マシン形式  短網7層多筒
ワイヤー幅  3,750mm
最大取幅   3,300mm
坪量(g/m2)  最大 450、最小 180、
日産能力   400t/日


次回は「王子コドレスの特徴」について、です。

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