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第58回 仮想水

普段の生活に用いられる食品や日用品は、それらの商品を生産するために多量の水を消費しています。日頃の私たちの暮らしのなかでは見えませんが、間接的に消費しているそれらの水は仮想水(Virtual Water)と呼ばれています。 
ナショナル ジオグラフィック誌の最新号(2010年4月号)には、身近な食品や日用品の仮想水の試算が載っています。


1.肉;1kgの生産に必要な仮想水。家畜が飲む水、飼料栽培のための水、飼育場の清掃用の水が含まれる。


15,497 ℓ 牛肉
6,309 ℓ  豚肉
3,918 ℓ  鶏肉


2.畜産物・加工品;1kgの生産に必要な仮想水。家畜の飼育用、食品加工用の水が含まれる。


11,535 ℓ  ソーセージ
4,914 ℓ  プロセスチーズ
3,340 ℓ  鶏卵
1,151 ℓ  ヨーグルト

3.野菜・果物;1kgの生産に必要な仮想水。雨水と農業用水が含まれる。


3,160 ℓ  イチジク
1,612 ℓ  プラム
1,543 ℓ  サクランボ
859 ℓ  バナナ
697 ℓ  リンゴ
655 ℓ  ブドウ
276 ℓ  イチゴ
1,284 ℓ アボカド
909 ℓ  トウモロコシ
359 ℓ  豆類
255 ℓ  ジャガイモ
208 ℓ  ナス


食肉生産には大量の水が必要で、肉類を中心に食べる人は魚や野菜中心の人に比べて水(淡水)を間接的に消費する量が多くなるということが一目瞭然です。

4.衣類や嗜好品など;綿花の栽培には大量の水と肥料が必要。コーヒーと茶は、栽培時に必要な水の量は同じだが単位当たりの収穫量が茶の方が圧倒的に多い。


11,000 ℓ  ジーンズ1本
10,600 ℓ  綿のシーツ1枚
2,900 ℓ  綿のTシャツ1枚
2,400 ℓ  ハンバーガー1個
200 ℓ  牛乳、グラス1杯
140 ℓ  コーヒー、カップ1杯
120 ℓ  ワイン、グラス1杯
75 ℓ  ビール、グラス1杯
34 ℓ  紅茶、カップ1杯


5.紙
ここまで食品や日用品の仮想水について記述してきたら、当然、次は、「紙」はどうなの、ということになります。
紙の原料である木材や古紙そのものについての仮想水の試算はありませんが、木材及び古紙を使って紙を生産するために使用する水の量については、別途、データーの蓄積があります。それによると、日本国内で1kgの紙を生産するために使用してきた水の量は、1965年400 ℓ超でしたが、その後、節水、用水の再利用等が進み、1980年に200 ℓを下回り、2000年には100 ℓを切り、2003年には95 ℓにまで下がっています。随分水を効率的に利用できるようになりました。
因みに1kgの紙の量というのは、新聞用紙(43g/m2)で換算すると40頁建て朝刊でおおよそ5日分に相当します。
また、和紙を手漉きする場合、使用する水の量は機械抄きに比べて、15-20倍必要とされています。

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